1985年に公開されたパート1から、90年公開のパート3まで「3部作」の終了から30年以上経った今も、ファンからの熱烈な支持を集める同作。番組では、プロデューサーのスティーブン・スピルバーグ、脚本家ボブ・ゲイル、母親役のリー・トンプソン、恋人役のクローディア・ウェルズ、主題歌を歌ったヒューイ・ルイスなどが登場し、同作について存分に語った。
〈当初、企画は40社以上から断られ、ディズニーからも断られた〉
〈SFアドベンチャーであるが、あくまで『家族の物語』として製作された〉
〈当初、マーティー役はエリック・ストルツが抜擢されたが、徐々に演技が重くなり、製作陣が望んでいたユーモアが出せないと判断され、撮影開始4週目に、ドラマ『ファミリータイズ』に出演中で多忙を極めていたマイケル・J・フォックス(62)に変更され、撮り直した〉
〈マーティーのバンドの審査をする審査員役の男性としてヒューイ・ルイスが出演していた〉
〈悪徳政治家となったビフがその後のトランプ大統領とそっくり〉
など製作秘話や後日談がメーキング映像とともに当事者の口から語られた。SNS上では、「初めて聞く話ばかり」「映画の断片が流れただけでニコニコと楽しい気持ちになる」などと大反響となった。
同作は、コロナ禍の2022年7月、パート1から3まで3週連続でフジテレビ系で地上波放送され、平均世帯視聴率は6~7%台を獲得。同週に放送された映画の中でも、1位→1位→2位と上位を独占した(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。さらに、いまだにデロリアンのプラモデルやTシャツなどのタイアップ商品が新発売されるなど、人気は衰えることがない。
またここ数年は“80年代映画”の続編ブーム。昨年5月には、「トップガン・マーヴェリック」、今年6月には「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が公開されており、“不朽の名作”「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の続編に期待する声も大きくなっている。映画批評家の前田有一氏はこう話す。
「多くの80年代の名作がリメークされたり、続編が作られたりしている中で、この映画は特別と思っている人は多いでしょう。しかし、マイケル・J・フォックスが病魔(パーキンソン病)と闘っている中、彼以外を主役に立てて、安易に作ってしまうのはリスクが高すぎる。さすがに商魂たくましいハリウッドといえども、よほどいい企画といいストーリーがないと手を出せないというのが本音でしょうね。それゆえに、ますますレジェンドになっていると思います」
■「あなたの人生がパート4」
番組は、同作の美術責任者のリック・カーターのこんな言葉で締められた。
「バック・トゥ・ザ・フューチャーにパート4はありません。あるとすればそれはあなたの人生にあります。それがパート4です。映画で見たのとは違う未来を生きて、『なんだバック・トゥ・ザ・フューチャーみたいだ』と気づくんです」
グッとくる言い回しではあるが、それでもやっぱり続編を見てみたいというのがファンの本音だろう。
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Source: 芸能トピ