声優を本職とする人物が最後に『紅白』に出演したのは、2019年の宮野真守。ただし、これはあくまで星野源の音楽番組『おげんさんといっしょ』とコラボした企画コーナーの一環だった。
アーティストとしての抜擢と考えると、2015年に出演した女性アイドルグループ「μ’s(ミューズ)」が最後だろう。この時にはTVアニメ『ラブライブ!』の第2期オープニング曲「それは僕たちの奇跡」が披露され、大きな話題を呼んだ。
それ以前には声優界の歌姫・水樹奈々が『紅白』常連だったことで有名。TVアニメ『WHITE ALBUM』のオープニング曲『深愛』を披露した2009年から始まり、6年連続出場という快挙を果たした。つまり2009年から2015年まで声優の出演が見られたわけだが、それ以降はおよそ8年出演が途絶えている。(2018年にAqoursが出場しているが、「ジャパンカルチャー企画」での出場)
とはいえ、『紅白』に声優が出演しなくなったのは、世間的に声優やアニメの人気が衰えたことが理由ではないだろう。むしろここ数年はアニメブームがとくに盛り上がっているので、そこにはまた別の理由があるように思われる。
まず考えられるのが、“アニソン”の変容だ。以前はアニメの主題歌を声優が担当する文化があったが、最近は声優ではなく、話題性の高いアーティストを起用するパターンが増えている。今年の『紅白』出場者でいえば、YOASOBIやano、miletなどがアニソンのヒットメーカーで、さらには椎名林檎もmillennium paradeとコラボしてTVアニメ『地獄楽』のオープニングを手掛けていた。
昨年の『紅白』でいえば、星野源が『喜劇』という楽曲を披露したが、これは『SPY×FAMILY』第1クールのエンディング主題歌だった。またAdoが『ONE PIECE FILM RED』のキャラクター・ウタ名義で、主題歌の『新時代』を披露したことも話題になった。
こうして見れば一目瞭然だが、現在もアニメ関連の楽曲は多数採用されている。しかしだからこそ、アニソン枠が埋まり、声優が出演する機会が減ってしまったのかもしれない。さらに根本的には、アニソン文化の変化によって、話題になる声優アーティスト自体が減っていることも背景にはあるだろう。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/cd47749d437f23f3abeb2209900346b8c464ba3f
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Source: 芸能トピ