――「女性の地位向上」をテーマとする非営利映画制作会社「ウィー・ドゥ・イット・トゥギャザー(WDIT)」が企画した「私たちの声」。「映画、芸術、メディアを通して女性を勇気づける」趣旨に賛同した監督&俳優が日本、アメリカ、イタリア、インドを舞台に短編を制作。日本からは国際的に評価され、2児の母でもある呉美保監督に白羽の矢が立った。
呉美保(以下、呉):8年前に上の子を出産してから「長編映画なんて作れるわけがない」と、ずっと撮っていなかったんです。企画とテーマを聞いたときに、自分が「作れるわけがない」とずっとモヤモヤしている、まさにそのことがテーマなんじゃないか!?と思い、ぜひ参加させていただきたいと思いました。
杏:監督から「同じ母親である人に演じてもらいたい」とおっしゃっていただき、参加できて嬉しいです。撮影中もお互い「お母さん」をやりつつ参加できる優しいスケジュールを組んでいただけましたし、うちの上の二人が監督のお子さんと年齢が近いので、撮影の合間もけっこう育児トークをしましたよね。
呉:そうそう(笑)。
(略)
「作らなきゃ愛情じゃない」
――3月にニューヨークの国連総会ホールで行われた試写会では「日本の作品が一番よかった」「泣いた」と感想が寄せられた。
呉:嬉しいですね。どの作品もそれぞれの国の文化と、コロナも含めた時代の移り変わりを見られる意味のある作品ばかりで、そこに自分が参加できたということが誇らしいです。
杏:日本人のリアルな生活を海外に見せることができた点でも意義があると思います。子どもが「行ってきます」と一人で学校に行くのも驚かれると思うし、なにより「日本のママってこんなにご飯を作っているんだ!」とびっくりすると思う。
呉:フランスではない?
杏:朝から火を使うことはあまりないと聞きます。ビスケットとミルクと果物とか。週末に手の込んだ料理をするぐらいのイメージ。
呉:よくママ友と話すのは、「ワンオペの日、子どもだけのときは本当にラク」って。スープと一品あればいいし、それも買ってきた唐揚げやコロッケで子どもも喜ぶ。「でも夫がいるともう一品やらないといけないんだよね……」ってみんな言う。
杏:なぜか「作らなきゃ愛情じゃない」みたいな感覚が根付いてしまっている。
呉:言葉にせずとも、それが求められちゃっている日本のこの感じ。しかもやらないとなぜか罪悪感を抱いたりもするんですよね。「ああ野菜が足りない」とか。
杏:フランスなんてお子様ランチを頼むと「素パスタ」とウィンナーだけとかありますよ。
呉:「素パスタ」!?(笑)
杏:そう。チーズが少しかかっているかな?くらい。
呉:日本のお母さんは朝から魚焼いて、卵焼き作って。
杏:それでお弁当も作って……ああ「あるある」を話していたら止まらない(笑)。
(構成/フリーランス記者・中村千晶)
※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。
杏「フランスのお子様ランチは『素パスタ』とウィンナーだけ」 日仏の子育ての違いを吐露 | AERA dot.
https://dot.asahi.com/articles/-/200151
2023/09/02/ 11:00
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Source: 芸能トピ