鳥羽周作シェフとの“ダブル不倫”報道で世間を騒がせている広末涼子。報道を受け、キリンビールは6月8日に「本麒麟」のCM動画を公式サイトから削除。鳥羽シェフも、6月11日に予定されていた書籍の出版イベントが中止になり、NHK『きょうの料理』への出演も困難な状況に追い込まれたと伝えられています。
最近では朝ドラ『らんまん』での母・ひさ役など、俳優としての活躍が目立つ広末ですが、90年代には数々のヒットを飛ばしたアイドル歌手でした。品川女子学院高校から早稲田大学入学までの学生時代は社会現象にもなりました。“鳥羽シェフの気持ちはよくわかる”というアラフォーも多いのでは?
というわけで、ここからは衝撃的なデビューの勢いのままヒットチャートを賑わせた“歌手、広末涼子”を再考したいと思います。
’90年代、思春期の男子を骨抜きにした広末
広末伝説はCMからスタートしました。ニキビ薬「クレアラシル」の後に出演した、NTTドコモの「ポケベルはじめる」。これが思春期の男子を骨抜きにしたのです。ボーイッシュなショートカットに白い肌。ワイシャツにスカート、スニーカーという清潔感が、コギャルブームのカウンターとして見事にヒットしたわけですね。
つづけて発売した写真集『H』と『R』もベストセラーを記録し、一躍スターダムへとのし上がっていきました。
「MajiでKoiする5秒前」の計算された“ダサさ”
このイメージの流れでリリースされたのが、竹内まりやが作詞、作曲を手掛けたデビューシングル「MajiでKoiする5秒前」(1997年4月15日 オリコン最高2位)。
「恋はあせらず」(シュープリームス)のリズムに「恋するふたり」(ニック・ロウ)もしくは「JUST A MAN IN LOVE」(桑田佳祐)の黄金コード進行が乗った王道ポップス。時代錯誤的な古臭さが、デジタルでダンサブルな小室サウンド全盛の時代にかえって新鮮に響きました。
この万全に準備された“ダサさ”だからこそ、広末のボーカルに漂う暴力性が際立ちました。当時、高校の同級生がラジオから録音した音源を聞かせてもらったときに、“だいぶ声がしゃくれてるな”と感じたのを覚えています。つねに母音が反発しているのです。
これがたとえば上白石萌音や高畑充希だったら、もっと無難に歌うはずです。レシピ通り、分量通りに仕上げた焼き菓子のような味わいに仕上がるでしょう。
広末の歌はそれだけでは済まない“アク”があるのですね。
その違和感は2枚目のシングル「大スキ!」(1997年6月25日リリース オリコン最高1位)で確信に変わります。
<アイ アイ アイ アイ>×3。計12回連呼される“アイ”は破壊的でした。爽やかなラブソングが、音響的に崩壊していく。短いスパンで繰り返される粘着性の母音はパンキッシュですらありました。
どんなに美しいメロディや愛らしい歌詞も無力になってしまう絶対的な発音の強さに圧倒されます。
<略>
今こそ「MajiでKoiする5秒前」セルフカバーのタイミングかも
2020年に「キミの笑顔」を久々に配信リリースした広末ですが、今後本格的な音楽活動の再開はあるのでしょうか?
いまが「MajiでKoiする5秒前」をリメイクする、またとないタイミングであることだけは確かだと思います。
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Source: 芸能トピ