1月27日の公開当初に総製作費は20億円と報じられたため、「興収は最低でも50億円が目標になる」とみられていたが、その半分にとどまることになる。「劇場側との利益折半を考慮すると、実質的に10億円近い赤字になりそう」(映画関係者)ともいわれる「レジェバタ」。映画の神様は、木村拓哉(50)の“黒歴史”リストにそのタイトルを書き添えた。
実は、今作品に関して奇妙な出来事も発生していた。「東映創立70周年記念作品」という勝負作でありながら、公開から1カ月強しか経っていない今年2月、綾瀬はるか(38)主演で8月11日公開予定の「リボルバー・リリー」の製作発表が帝国ホテルでド派手に開催されたのだ。
「レジェバタ」が興行的に大苦戦を強いられているその裏で、ダブル主演に近い形で共演した綾瀬の新作映画を大勢のマスコミを集めて開催したことに、首をかしげる映画関係者もいた。確かに、「レジェバタ」が好評なら何ら問題はないが、しばらくタイムラグを置いて製作発表するのが常識的な感覚かもしれない。
2月28日の帝国ホテルでの製作発表は長谷川博己(46)、豊川悦司(61)といった豪華共演陣も顔を揃え、関係者からはそのゴージャス感にため息が漏れていたともいう。さらに、「東宝」に大事に育てられたはずの綾瀬が「レジェバタ」に続いて2本目の「東映」作品に出演することに対し、「綾瀬は東宝と決別したのか?」と勘繰る映画関係者もいた。
「綾瀬の動きを見る限り『レジェバタ』での木村との共演が、いわゆる“相思相愛”ではなかったことをうかがわせます。木村の相手役選びには、松たか子(45)や宮崎あおい(37)、柴咲コウ(41)といった名前も囁かれていましたが、最終的に綾瀬に決まった背景にはこの『リボルバー~』の“抱き合わせ交渉”があった可能性も否定できませんね。“映画史上最強のダークヒロイン”をキャッチコピーにした人気小説の映画化に、アクションの好きな綾瀬の食指が動かないわけはありませんから。木村との共演は約12年ぶりと話題になりましたが、むしろ主演が確約された『リボルバー~』のための『レジェバタ』出演だったのかもしれません」(芸能プロダクション関係者)
時代設定が大正時代末期とされる「リボルバー~」の現場は、大正ロマンを彷彿とさせるモダンなセットや衣装、メークにかなりの製作費がかけられているとも証言する。
「『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督、プロデューサーは『孤狼の血』『恐怖の村』シリーズの紀伊宗之さんです。特に紀伊さんは『製作に5年をかけ、行定監督のアクションで東映っぽい女性ヒーローを強く美しくしなやかに誕生させますよ!』と意気込みを語っています。綾瀬さんも大好きなアクションに完全に“和製ニキータ”が入り込んでいて、現場では大ヒット間違いなしの雰囲気があふれ、活気づいています」
「東映」創立70周年記念の看板作品は、ひっそりと「レジェバタ」から「リボルバー~」に変更されるかもしれない。
(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)
5/6(土) 9:06配信 日刊ゲンダイDIGITAL
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Source: 芸能トピ