「アメリカでのツアーが1週間経ったけど、この1週間は、日本でここ1年ほど聴いたものよりも多くアメリカの音楽をたくさん聴いた。その多くが好き。曲作りも、アレンジも、演奏も素晴らしく、ヒットする理由がよくわかる。
もちろん、すべてがガード上にあり、完璧にチューニングされ、クオンタイズ(※演奏データのタイミングのズレを補正する効果)されているけど、それはもう数十年前からアメリカでは当たり前になっている。
一般的に言って、アメリカのメインストリームのヒット曲と日本のヒット曲の主な違いは、ヴォーカルのチューニングの仕方。アメリカでは、優れたヴォーカリストがいて、その演奏は完璧にチューニングされている。日本では、優れたヴォーカリストもいいけれど、特定のシンガーが持つ独特の、ちょっと弱々しい声の魔法の方が、歌唱力に関係なく、ずっと尊敬されている。
もちろん日本のヴォーカルもチューニングされているけど、許容できないような小さな音程のニュアンスを修正する程度。“ヘタウマ(heta-uma)”(それほど上手くないが、原始的な発声技術よりもはるかに魅力的な魔力を持った声)というコンセプトが日本には生きている。
これは僕が日本の音楽の好きなところのひとつ。完璧なヴォーカル・パフォーマンスは素晴らしいけど、最終的には非常に退屈なものになる。より弱々しい声は、その歌手を“応援したい”“支持したい”というサブリミナルな欲求を生み出す。これは、日本の音楽では非常に重要なこと。もし、歌い手が超強力なヴォーカルを大胆に、力強く披露していたら、それは印象的だけど、同時に“私はあなたの助けを必要としていない”というような大きなメッセージを送ることにもなる。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
マーティ・フリードマン 「ヘタウマ」を語る
2023/03/10 14:55掲載(Last Update:2023/03/10 14:56)
https://amass.jp/165136/
Marty Friedman
https://www.facebook.com/martyfriedman.official/posts/765651881585862
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Source: 芸能トピ