アニメにおける“CG”といえば、ヌルヌルとした動きのせいでケレン味が不足しがちで、迫力のある画面や生き生きとしたキャラクター表現が成立しにくいと言われていた。
「TRIGUN STAMPEDE」も放送前、「フルCG作画」であることが発表された時点で、ファンから散々批判を浴びていた印象だ。
ところが放送が始まるやいなや、SNS上では手のひら返しするファンが続出。《本物の次世代CGアニメ》《CGアニメ苦手だけどトライガンは“神作画”》《戦闘シーンの動きが神がかってた》といった声が相次いでいる。
というのも「TRIGUN STAMPEDE」は、セル風の滑らかな動きを再現しつつ、3Dの立体感や奥行きを感じさせている。つまり3Dアニメの弱点を克服するどころか、2Dとのいいとこどりを実現しているのだ。
昨年11月には、製作会社「オレンジ」のプロデューサー・和氣澄賢氏によるインタビュー記事が『ファミ通.com』で公開。そこで「TRIGUN STAMPEDE」のハイクオリティなCGについて、クリエイターたちによるノウハウの蓄積に支えられたものだと解説していた。
すなわち次世代CGの実現は、たんなる技術革新の恩恵ではなく、アニメ製作会社やクリエイターたちの努力による側面が大きいのだろう。
CGアニメ革命は映画『SLAM DUNK』でも
また、2022年12月より上映が始まり、興行収入100億円を突破した大ヒット劇場アニメ『THE FIRST SLAM DUNK』でも、表現の革命が行われていた。一足先に“新時代のCG”を披露し、観客を驚かせたのだ。
同作のアニメーション制作を手掛けたのは、『東映アニメーション』と『ダンデライオンアニメーションスタジオ』。
いずれも長年CG技術のノウハウを積み重ねてきた、実力ある制作会社として知られている。
同作が革命的だったのは、原作漫画タッチのキャラクターが背景と溶け込み、スムーズに動いている点。すなわちセル画が得意とする手法を、CGで再現していた。
とくに試合シーンは評価が高く、ファンからも《リアルタイムで試合を観てるかのような没入感》《CGどうなんだろって見る前思ってたけど出来が凄いイイ》と絶賛を集めている。
CGの評価を一変させるような作品が次々と現れるアニメ業界。これをきっかけに、さらなる表現の進化に期待したい。
スラダンに続き『TRIGUN STAMPEDE』も…日本アニメの嫌われ者“CG”が巻き起こす革命
https://myjitsu.jp/enta/archives/117721
https://video.twimg.com/amplify_video/1621871183309451265/vid/1280×720/mWIAlLRbyUdTjQHj.mp4
https://twitter.com/trigun_anime/status/1621885790216241154?s=61&t=1wdt6vS6rBWOo-kf_avKUw
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Source: 芸能トピ