東京・三鷹市の閑静な住宅街に、ひと際目立つ3階建ての豪邸がある。ピンク色の外壁はすすけて汚れ、庭は鬱蒼と木々が茂る。サンダルやハンガーなどのガラクタも庭に無造作に積み上げられたままだ。これが喜劇王・志村さんの自宅の現状である。
志村さんが新型コロナで亡くなったのは、2020年3月29日のこと。
通夜と葬儀はごく親しい人だけで営まれ、四十九日法要の後、遺骨は志村さんの両親も眠る東京・東村山市の志村家代々の墓へ。その後、大勢のファンがお墓を訪れて花を手向けてきた。
生前愛用していた高級外車のキャデラック・エスカレードは、志村さんの“最後の愛弟子”と言われるお笑いコンビ・千鳥の大悟に約500万円で譲られた。
2匹の愛犬も志村さんの身の回りの世話をしてきた家政婦に引き取られたという。だが、購入当時4億円と報じられたこの豪邸は、間もなく死後3年を迎えるいまも、ひっそりと取り残されたままだ。近隣住人が語る。
「志村さんが亡くなられた後はずっと空き家のままです。ごくたまに親族の方がいらしてるのか、昨年の秋に一度植木職人さんが来て庭の手入れをしていたんですけど、もうだいぶ枝が伸びてしまってね。いつのまにか庭に野良猫が住み着いちゃって、子猫も生まれていました。家の中の様子はわかりませんが、だいぶ荒れてしまっていて、雨漏りしている箇所もあるという話も聞きます」
30年以上もこの家で暮らした志村さんは、地元にしっかりと根付いていた。
「有名人なので親しく近所付き合いをしていたわけではありませんでしたが、顔を合わせれば必ず会釈してくれた。近所の子供たちとも仲良しで、犬の散歩をさせている志村さんを見つけた子供らが『あっ、志村けんだ!』と言って駆け寄っていくと、志村さんも楽しそうに話していました」(別の近隣住民)
そんな志村さんが残した自宅だけに、「このまま放置されて廃墟になってしまったら残念」という声が地域から聞こえてくる。
「全然、そのままです」
数多の女優と浮き名を流した志村さんだが、生涯独身を貫き、子供もいない。逝去した当時、肉親は2人の兄だけだった。志村さんを知る芸能関係者が語る。
「兄弟の間で自宅をどうするかの話し合いはあったようですが、記念品のトロフィーやDVD、洋服など遺品が大量にあり、どこから手をつけていいのかわからない状態だったといいます。
あまりにも突然の逝去だったうえ、コロナ禍もあって整理が進まなかったんでしょう。2021年に次兄が亡くなり、遺された肉親はもう長兄だけ。相続自体は昨年9月に済ませたようですが、家の中はいまだ手つかずだそうです」
志村さんの家に通っていた家政婦も、亡くなった当時の家の様子を、『女性セブン』(2021年4月8日号)でこう証言していた。
〈床の上だけでなく、洋服たんすの中まで物があふれかえっていた。私たち家政婦は、何を捨ててよくて、何を残しておくべきかわからない。紙くずに見えても、志村さんにとっては大切なメモかもしれませんから〉
〈志村さんはストイックにコントの研究を重ね、『コントに役立つ構図やヒントがあるかもしれない』と大量の映画を鑑賞するのがライフワークでした。(中略)書斎もリビングもDVDやビデオであふれかえっていました〉
屋根裏の奥にはトロフィーなどの記念品がホコリまみれでうずたかく積まれていたという。
足の踏み場もないほど遺品で埋め尽くされていた自宅。遺族もその整理の煩雑さに途方に暮れていたのかもしれない。
「トロフィーなんかはオークションに出すわけにもいきませんからね。将来的に志村さんの記念館でも設立されたら遺品も寄贈できますが、それまでの保管場所も必要になる。整理が進まないのも無理のない話です」(前出・芸能関係者)
2月初旬、志村さんの3歳上の長兄・知之さんに話を聞いた。
続きはソースをご覧ください
2023.02.10 06:58 週刊ポスト
https://www.news-postseven.com/archives/20230210_1839946.html
後編:志村けんさんの豪邸が空き家のまま放置 「特定空き家」に指定される可能性も
https://www.news-postseven.com/archives/20230210_1839947.html
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Source: 芸能トピ