ターンテーブルで回るため、苦しいダイエットをしている最中に、長男が大阪の高校で野球をやるため受験、送り出すという決断をしている。夢と希望にあふれてスタートした高校生活はコロナや怪我で思わぬブレーキがかかった。球児の母として伴走する大神さんが、この2年を振り返る。
2023年02月08日
野球母のひとりごと 6
大神いずみ フリーアナウンサー、タレント
https://fujinkoron.jp/articles/-/7695?display=full
前回「『オレだって必死にやってんだよぉ!』次男が父・元木大介と巨人軍の重圧に泣いた日。ジャイアンツジュニアとしての大会を準優勝で終え、母は燃え尽き症候群に…」はこちら
母の心配事が現実に
長男・翔大が大阪の高校に入学してから夏休みくらいまでの間に、
「こんなことにならにゃいいなぁ」
と思っていたことがある。
「どうかせめて、こんなことにはなりませんように…」というあらゆる母の心配事は、電話がかかってくるたびに一つ一つ現実のものになっていった。恐ろしい…。
入学式から1ヵ月ほど経ったとき、初めて息子の一人暮らしの部屋を覗きに行った。合鍵で開けようとした扉の内側で、荷物とゴミの袋がつっかえてドアが開かない。げっ。驚くのもそこそこにこじ開けたドアの向こうに広がっていた景色は、四畳半ほどの部屋に中身だけなくてお手拭きと割り箸だけが入った、いちめん白いコンビニ袋のじゅうたん。
ベッドはどこ?一体毎日のお勉強はどこでやっている!?(んん、さてはやってないね)
小さい流しの中には汚れたお皿やコップがざっくり溜まっていた。
禁断の炊飯器の蓋を開けたら…
そこは鮮やかな緑の天然色に覆われた、ご飯。
………。
テレビのないむさ苦しい一人部屋で、ケータイから鳴らすBTSにノリノリで手を動かし、母は一人せっせと部屋を片付け磨き上げた。
練習から翔大が帰ってきたのは夜の9時半。どうにか小さなコンロで作ったカレーを準備して食べさせ、私は近くにとったビジネスホテルに戻っていく。クタクタだ。わたしも一人、コンビニ飯。早朝また翔大の部屋に戻ってお弁当を作って詰め、水筒と一緒に持たせて学校に送り出す。
帰りの新幹線の窓から翔大の学生会館の方角を眺めながら、不覚にも母、目から水分ひと筋。もう、心配しかない、翔大の一人暮らし。
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Source: 芸能トピ