人気声優がチャイナリスクの餌食に
事の経緯を振り返ると、茅野はWebラジオ『茅野愛衣のむすんでひらいて』の第152回で、靖国神社への参拝を公言。新作CDのヒット祈願が目的だったのだが、政治的意図を勘ぐった中国ユーザーから批判が集中することになった。
後にツイッター上で謝罪文を掲載したものの、鎮火には至らず。それどころか、同年6月には『ドールズフロントライン』や『崩壊学園』の中国版でCV表記の削除や音声データの差し替えが行われた。また『アークナイツ』では、プラチナというキャラクターが茅野から北島瑞月へとキャスト変更されている。
もちろん「アズールレーン」も例外ではなく、中国版にて茅野が演じていたキャラクターのCVが削除されるなどの異変が発生していたようだ。
そんな中、今年9月に「アズールレーン」の担当キャラクターにて“キャスト全変更”という事態が起きてしまった。「レナウン」は川澄綾子、「加賀」は井口裕香、「愛宕」は大木咲絵子へと引き継がれている。
一応、日本版では図鑑機能から音声を切り替えられる仕様だが、本来自分だけが声を当てていたキャラクターに別の声優がつくのは、大きな屈辱だろう。また、今後新録されるボイスについては、変更後の声優が演じる可能性が高いとも言われている。
ハイリスク・ハイリターンな中国市場
いつまでも尾を引く茅野の炎上被害に、日本のネットユーザーたちは同情を禁じ得ないようだ。《茅野愛衣さんが降板になったの悲しいな》《Yostarさぁ…ダサいことすんなや…》《靖国参拝しただけで仕事奪う心の狭さよ…》《マジでサブカル界隈の中国人の暴れっぷり、印象ダダ下がりだよな》といった声が相次いでいる。
皮肉なことに、最近の中国市場では、日本の女性声優が絶大な人気を誇っている状況。たとえば、2021年に花澤香菜が中国の大手動画共有サイト「bilibili」に公式チャンネルを開設したところ、約3日で100万人超えのフォロワーを獲得した。
他にも水樹奈々や大橋彩香、上坂すみれや徳井青空も中国へ進出済み。その背景には、中国企業から支払われる“ハリウッド級”の待遇が関係しているのかもしれない。
中国メディアの「観察者網」が報じたところによると、中国市場におけるソーシャルゲーム市場の将来性が高く評価されているため、日本の人気声優たちに大きな需要が生まれているそう。ちなみに、ギャラは日本に比べて約10倍から100倍にのぼることもあるという。
中国進出はいいことだろうが、それは徹底的に排除されてしまうチャイナリスクと隣り合わせ。茅野のような悲劇が、二度と起きてほしくはないが…。
2022年9月10日
靖国参拝声優・茅野愛衣にさらなる悲劇…『アズレン』キャスト変更に「どうなってんだ」
https://myjitsu.jp/enta/archives/111886
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Source: 芸能トピ