完全オリジナルとなる本作は、主人公の紬が、本気で愛するも別れることになってしまった高校時代の恋人・想と8年の時を経て偶然の再会を果たし、そこに待ち受けていた現実と向き合いながらも、寄り添い、乗り越えていこうとする姿を描いていくラブストーリー。大切な人との別れを乗り越え、今を生きようとしている女性と、障がいを患ってしまったことで自分と向き合えず別れを選んでしまった青年、音のない世界でもう一度“出会い直す”ことになった二人と、それを取り巻く人々が織り成す物語が紡がれていく。
今年がデビュー15周年の節目でもある川口が、フジテレビ系連続ドラマ初主演となる本作で演じるのは、地元の短大を卒業後に上京、一度は就職したものの、うまくいかずに退社し、今は渋谷の大型CDショップでアルバイトとして働き、大好きな音楽に囲まれて生活している主人公・紬。音楽が好きになったのは、高校時代に付き合っていた想の影響。その想を意識するようになったきっかけも、想の‟声”が好きだったから。最近では、正社員にならないかとの誘いも受け、それなりに充実した毎日を過ごしている。また、弟思いの性格で、大学生の弟を半ば養うようにして姉弟二人、一つ屋根の下暮らしている。普段は明るく元気な振る舞いをみせる紬だが、実際は周囲の人間に合わせるためにふるまってしまっているところもあり、その優しすぎる性格で本当に言いたいことや考えなどをため込んでしまうような一面も。なお、川口が木曜劇場に出演するのは、『探偵の探偵』(2015年7月期/フジテレビ系)以来、7年ぶりとなる。
一方、目黒が演じるのは、かつて紬が大切に思った恋人であり、18歳の時に「若年発症型両側性感音難聴」を発症したことで音のない世界で生きることになった青年・想。難病指定にもなっているこの病は40歳未満で発症し、両耳がだんだんと聞こえなくなっていくという難聴が主な症状で、有効な治療法が確立されていない難病の一つとなっている。そんな想は、高校時代はサッカー部のエースを務めるも、普段は好きになった相手にもつい素っ気ない態度を取ってしまう少し内気な性格の持ち主。高校を卒業する頃には難聴の症状が出始め、いずれはほとんど聞こえなくなってしまう可能性が高いという現実を知らされることになる。地元を離れ東京へ進学するタイミングに合わせて紬に別れを切り出し、一方的に、何も告げずに彼女の前から姿を消してしまう。紬だけでなく、高校仲間との縁も全て断ち切り、スポーツ推薦を受けた東京の大学に進学した想だったが、難聴によって起きた変化にとまどい周囲からも期待されていたサッカーも諦めることに。その後、大学を卒業してからは人とのコミュニケーションを取ることにつらさを感じて職を転々としたが、現在は在宅で校閲の仕事をしながら、限られた人にしか心を開かずに日々を過ごしている。しかし、一生会わないと決めていた紬とのまさかの再会を果たしたことで、その閉ざしていた心にある変化が起き始める。
川口と目黒は、2021年1月に放送された『教場II』(フジテレビ系)以来の共演となるが、今回が本格的“初共演”。さらに目黒はフジテレビ系連続ドラマ初出演となり、ラブストーリーにおける主人公の相手役にも今回が初挑戦となる。目黒は、今作で手話での演技にも挑戦。「この作品を見てくださった方が、例えば海外の言葉を覚えてコミュニケーションを取ったりするのと同じように、手話を実際に覚えて通じ合っていく、そういうあたたかい世界になったらうれしいです」と手話に対する思いも口にする。
脚本を手がけるのは、『踊り場にて』で第33回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞した生方美久。川口も目黒も口を揃えて「脚本が本当に面白くて、次の回の本が来るのが楽しみで仕方ない」とコメントしている。演出を務めるのは、映画『チア男子‼︎』(2019年)をはじめ、映画化もされた『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)や、『うきわ ―友達以上、不倫未満―』(テレビ東京系)などを手がける風間太樹。ゴールデン・プライムタイムの連続ドラマの演出を担当するのは本作が初となる。
あわせて公開されたキービジュアルには、二人で寄り添い合いながら紬が想から手話を教わっている姿が切り取られている。紬が想から教わっているのは、「永遠」「ずっと続く」という意味を表す手話。これから先、二人を待ち受けている厳しい現実と向き合い、二人で寄り添いながらも乗り越えようとしている二人の想いを表している。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/853485077afd693e18574354f661fd01e8c09646
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Source: 芸能トピ