伝説のカリスマで『ボヘミアン』の興奮再び!
まず挙げられるのは『エルヴィス』。伝説的シンガー、エルヴィス・プレスリーの人生を描いたこの作品は、先週末に公開されたアメリカでは首位デビュー。エルヴィス本人が憑依したような、オースティン・バトラーの演技、およびステージ上でのパフォーマンスが絶賛されており、4年前の『ボヘミアン・ラプソディ』の記憶がよみがえる。クイーンに比べ、エルヴィスの場合はリアルタイムで知る世代が限定的とはいえ、ステージやTVショーでのパフォーマンスの演出が、観る人を選ばずアドレナリンを上昇させるのは確実。むしろ熱狂の渦に巻き込まれる度合いは『ボヘミアン』を上回る可能性もあり、“当たれば大きい”音楽映画のポテンシャルに期待できる。
ピクサー作品として久々の劇場公開
次にピクサーの新作『バズ・ライトイヤー』。これまで数々の特大ヒットを送り出してきたピクサーだが、コロナ禍になってから日本で劇場公開されたのは、『2分の1の魔法』のみ。じつに2年4ヶ月ぶりにピクサー作品が劇場のスクリーンに戻ってくる。しかも、100億円超えの作品もある『トイ・ストーリー』シリーズの人気キャラが主人公になった新作だ。何かと物議を醸している要素もありつつ、「アンディ少年がバズに夢中になった映画」という設定、つまり本格SFアクションアドベンチャーを目指した作りで、映像、ドラマの両面でピクサー作品の魅力を純粋に満喫できる。
映画ファン必見の、あの監督の新作
その名を聞くだけで心がときめく映画ファンは多い、ポール・トーマス・アンダーソン監督。『マグノリア』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ファントム・スレッド』などアカデミー賞に絡む確率が異常に高い彼の新作で、やはり今回もアカデミー賞作品賞にノミネートされた『リコリス・ピザ』が7/1公開。1973年、カリフォルニア州、サンフェルナンド・バレーを舞台に描く、15歳の高校生と10歳年上の女性のラブストーリー。ピュアな青春映画であることを軸に、音楽やビジュアルに監督らしいセンスを盛り込み、さらに『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のように時代や映画へのオマージュがたっぷり。知らず知らず、その世界に没入してしまう不思議な魔力をもったこの作品は、日本の映画関係者たちの間でも、かなり前から「早く観たい!」という声が上がっていた。
怖くて感動もしてしまう奇跡のホラー
夏といえば、ぴったりなジャンルがホラー。今年もいくつか注目作があるなか、『ブラック・フォン』は、すでに観たマスコミ関係者の中でも異常に評判が高い一作。スティーヴン・キングの息子、ジョー・ヒルの短編小説を原作に、少年たちが次々と誘拐される事件を描く。『ゲット・アウト』などを手がけたブラムハウス・プロダクションズ製作なので信頼度も満点。タイトルの「黒電話」にかかってくる声の正体など、その設定は大胆かつ新鮮で、最後は思いもよらぬ感動がもたらされるという、お父さんの傑作『IT』や『スタンド・バイ・ミー』、さらに話題の「ストレンジャー・シングス」とも比較したくなる逸品。ドッキリな怖さも用意され、この猛暑に最適だ。
<略>
最後に映画批評サイト、ロッテントマトでの各作品のフレッシュ(評価)の数字を。
エルヴィス 78%/94%
バズ・ライトイヤー 75%/85%
リコリス・ピザ 91%/65%
ブラック・フォン 84%/90%
モガディシュ 脱出までの14日間 95%/87%
わたしは最悪。 96%/86%
全文はソースで
https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/20220629-00303207
続きを読む
Source: 芸能トピ