第3話、第4話の世帯視聴率が「一桁台に突入」と報じられると騒ぎに。
予定より1話短く9話で打ち切りか、という記事が出たかと思えば、すぐに削除されるというドタバタ。
情報は錯綜しました。結局、最終回の繰り上げ報道について「間違っています」とテレビ朝日会長が否定。
とにかくザワついています。これも大物「キムタク」ゆえでしょうか。
世帯視聴率だけ見ればたしかに、第2話10.5%から第3話9.9%、第4話9.6%と一桁台に。
キムタク主演ドラマとしては初の試練でしたが、しかしその後また二桁台へと回復しています。
そもそも、春のドラマが始まる当初。
「キムタク主演のボクシング青春ドラマ」と聞いて、「ああ、またヒーローものね」と引いてしまった人も実は多かったのではないでしょうか?
何を隠そう私自身もそうした偏見と喰わず嫌いから、いったんは録画したまま放置していた一人です。
しかし、「視聴率一桁台の屈辱も有り得るかもしれません」という芸能記者のコメントを目にした頃から、急に内容が気になり始めた。
きちんと中身を見たくなった。そう、これも「キムタク効果」と言えるでしょう。
低視聴率ながら伝わった「木村拓哉の役者魂」
ドラマを見てみると……実に演技が細かい。
目の動き、間合いの取り方、小さな動作。
スリッパを引きずってみたり、ちょっと舌を出したり、人ってたしかにこんなしぐさをするよね、こんな風に話すよね、と独特の微細な表現がリアルで丁寧。
やはり木村拓哉は演技巧者だと、素直に唸らされました。
いやそれ以上に、ある意気込みが伝わってきたのです。
木村さん自身が49歳という等身大の自分に向きあおうとしている。
もはやスーパーな男になる時間は終わったことを自覚し、徹底的に今回のキャラクター造形に力を注いでいる。そのこだわりが随所に感じられる。
そう、主人公・桐沢祥吾は格好良いヒーローではなくて、「ここまで腐っている人間は初めて」と木村さん自身が語るほど「落ちた人」です。
高校時代はボクシング4冠の天才ボクサー。
しかし、網膜剥離で引退を余儀なくされ、妻は病によって若くして逝去、何とか気を取り直して取り組んだ焼き鳥屋はコロナ禍で行き詰まりピザ配達のバイトで食いつないでいる。
そこへ母校の高校ボクシング部コーチの話が舞い込んで、桐沢は生徒たちと向き合うことに……。
「そういう人生だから、どうしようもない」「いつ死んでもいい」などネガティブな言葉を口走る木村さんから、新キャラクター作りの意気込みが伝わってきました。
「疲労が残る」というセリフを意図的に口にしたりするのも、老いから逃げない表現かと。
いやこのドラマ、主役だけではない。キャスティングも贅沢です。
満島ひかり、安田顕、柄本明、村上虹郎、波瑠、市毛良枝、内田有紀、富田靖子……。
中でも、満島ひかりさんがいい。
木村さんにまったくひるまず対等に全力でぶつかっていくコメディエンヌぶりはイヤミがなく、時に彼を喰ってしまうほどの存在感もちらつかせる。
それがまた木村さんを光らせる。
「何をやってもキムタク」木村拓哉(49)が直面した“主役から降りられない問題”…復活のカギは竹野内豊にアリ?
https://news.yahoo.co.jp/articles/b58cfaa9f3973779bc89540be15bc702748dc659?page=1
>>2以降に続く
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Source: 芸能トピ