1999年にスタートした「科捜研」は、沢口演じる法医研究員・榊マリコが中心となり、科学的な検証を通して事件を解き明かしていく一話完結型のミステリーだ。最新シリーズは7月3日から始まったが、
「初回の視聴率は7.8%。昨年放送されたseason23の最低視聴率だった8.3%にも届かなかったのです」
とは、民放プロデューサー。
「普通のドラマであれば決して悪い数字ではないのですが、かつては“転んでも10%”と言われたキラーコンテンツ。結局、今月4日放送分までの9話の平均視聴率は7.1%で、これまでの最低だった前シーズンと前々シーズンの9.0%に達するには、最終回で26.1%必要でした。『ドクターX』に差し替えても無理な数字です」(同)
「無機質な感じで、違和感しかない」
なぜ、かくも無残な結果になってしまったのか。
「『科捜研』は一昨年、大々的にリニューアルしました。演出がスタイリッシュになり、今風の動くテロップが頻繁に登場。セットも一新され、妙に近代的というか、無機質な感じを抱かせるものとなりました。沢口さんの“お姫様演技”や棒読みが気にならないくらい、ほのぼのした雰囲気に慣れていたもともとの視聴者にとっては、違和感しかないでしょう」(同)
低迷の要因は他にも。
「長らく木曜20時台の枠でしたが、一昨年のリニューアル時に火曜21時、昨年からは水曜21時と、目まぐるしく放送時間が変わっています。特に習慣に重きを置く年配向けのドラマなので、これも痛かった」(同)
年齢不詳のマリコ
かくして、新規ファンの獲得はおろか、肝心のオールドファンさえ逃してしまったわけだ。ついに業界では「沢口のためにも、引導を渡してはどうか」という声まで上がっているそうな。
「『科捜研』は『笑点』や『NHKのど自慢』『徹子の部屋』と同列に語れるほどのご長寿番組でしょう」
と、古くから同ドラマをウォッチしてきたコラムニストの吉田潮氏は言う。
「とっても面白いというわけではないけど、つい愛でてしまう感じです。個人的には、いつまでたっても発展しないマリコと土門刑事(内藤剛志)との、ほのかな敬意と愛が垣間見えるやりとりや、働き過ぎるマリコが、周囲を巻き込みながら事件を解決していくブラックな職場のジレンマを楽しんでいました」
とした上で、
「視聴者からは、沢口さんは年齢不詳のマリコと同一視されています。そろそろマリコを脱却してもいい頃かもしれません。沢口さんは2012年に『シングルマザーズ』(NHK)というドラマで、DV夫から逃げる妻の役を演じましたが、これが意外にもハマっていました。実際には独身である沢口さんが、例えば、秘められた過去を持つ、美人で謎めいた単身団地住まいのおばさんなど、還暦を越えてからできる役柄に挑戦するのも観てみたいですね」
「科捜研の女」なぜシリーズ最低視聴率に? 「そろそろマリコを脱却してもいい頃」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5fabaf1612dfc5a7ffbcc04bcc3c6976585bb7e
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Source: 芸能トピ