これまで旧ジャニーズ事務所の所属タレントがメインパーソナリティーを務めてきたが、故ジャニー喜多川氏の性加害問題で、今年はメインパーソナリティー自体が廃止となった。
昨年11月には、日本テレビ系列の日本海テレビ(鳥取県)の局長が同番組への寄付金などを10年にわたって着服していたことが発覚し、懲戒解雇となった。着服を行ったのは、系列局の社員であり、私的な問題行為ではあったが、番組のイメージダウンは避けられなかった。
■激しく叩かれた割には、好評だった?
そうした問題も相次いでか、番組のテーマが47回目にして初めて「愛は地球を救う」から「愛は地球を救うのか?」に変更となった。
トラブルは直前から当日にも起こった。ちょうど台風10号が接近しており、一部番組内容の変更を余儀なくされたのだ。一方で、お笑いタレントやす子さんのチャリティーマラソンは日産スタジアムのトラックを周回するコースに変更する形で実施。これについても、決行することの是非や、やす子さんに身体的、精神的な負担を強いることへの批判が集まった。
そして、結果はどうだっただろうか?
視聴率は平均世帯視聴率が12.5%、個人視聴率は7.5%となっている(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。瞬間最高視聴率(世帯)はやす子さんのマラソンのゴールの瞬間で25.4%、やす子さんのマラソン募金の総額は4億3801万4800円だった。
視聴率に関しては、昨年(2023年)が歴代ワーストで、平均世帯視聴率11.3%、個人視聴率6.6%となっており、1%前後上昇している。今年は台風接近で在宅率が高かった影響も無視できないため、単純な比較はできないが、ワースト記録更新を免れたことは紛れもない事実だ。
注目すべきは募金額だ。一般募金も含む、募金の総額は10月になるまでわからないが、昨年の募金総額8億4805万9341円の半分以上の金額を、やす子さんの「マラソン児童養護施設募金」で集めたことになる。
なお、放送終了時の募金額は、2023年が2億2223万8290円、2022年が3億1819万4209円で、過去3年で見ても十分に大きい。
なぜ批判されながらも、ここまでの寄付金を集めることができたのだろうか? そしてこれを今後の運営に生かすにはどうしたらよいのだろうか。少し考えてみたいと思う。
■最適だったやす子さんの起用
チャリティーマラソンは、「24時間テレビ」の看板企画となっているが、批判も大きい。
元々、本企画は1992年にマラソンが得意だったお笑いタレント間寛平さんの企画として始まったものだ。寛平さん自身も初回以外に1993年、1995年と3度、本番組のチャリティーマラソンに挑戦している。
なお、1995年は阪神・淡路大震災が起きており、寛平さん自身も自宅を失った。「被災者に勇気を与えたい」ということで、寛平さんは1週間かけて600kmを走るという過酷なチャレンジを行い、見事に完走した。
これが大きな反響を呼び、その後の本番組の定番企画となったのだが、マラソンが得意ではない有名人も走ることや、チャリティーとの関係性が疑問視されるようになった。
今年のやす子さんについても、さまざまな批判が出ていたが、いざふたを開けてみると、多額の寄付金が集まる結果となった。
どうしてこのような結果となったのだろうか? 以下の点が考えられる。
1. やす子さんへの好感度が高かったこと
2. 寄付金の用途が明確で、やす子さんの出自ともマッチしていたこと
3. マラソン企画への違和感が少なかったこと
まず、やす子さんは好感度が高く、批判されにくいキャラクターであることが大きい。直近のフワちゃんの暴言問題でも大人の対応を取り、さらに好感度を上げる結果となっている。SNS上の声を見ても、番組や企画に対して批判している人の多くは、やす子さんに対しては応援や賞賛をしている。
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「24時間テレビは見ない」「感動ポルノだ」と批判する人は多かったのに…結局、みんな見てた? 「“嫌われた”24時間テレビ」が視聴率も募金額も好調だった、その理由
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f6d4507ad83c45de219ae8b8c8fe8048a4328b1?page=1
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Source: 芸能トピ