82年刊行の原作は、「日の名残り」「わたしを離さないで」などの映画化作品でも高い評価を受けるイシグロ氏が、自身の出生地・長崎を舞台に綴り、王立文学協会賞を受賞した長編小説デビュー作品。戦後間もない50年代の長崎と、80年代のイギリスを舞台に、時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密を紐解いていく。
「愚行録」(17)で長編デビューを飾ったのち、「蜜蜂と遠雷」(19)「ある男」(22)などを手掛け、国内外から大きな注目を集める石川監督は、「この大きな原作に立ち向かう勇気を僕に与えてくれたのは、他ならぬ原作者のカズオさんの『この物語は、日本の若い世代の人たちの手で映像化されるべきだと思っていた』というお言葉でした」とコメント。
エグゼクティブ・プロデューサーとしても名を連ねるイシグロ氏は、「私は石川監督の前作『ある男』の大ファンで、彼が私の小説『遠い山なみの光』の映画化を希望してくださった最初の日から、とても興奮していました」と映画化に大きな期待を寄せる。そして、「物語そのものは、第二次世界大戦の惨禍と原爆投下後の、急激に変化していく日本に生きた人々の、憧れ、希望、そして恐怖を描いています。今もなお私たちに影を落とし続けている、あの忌まわしい出来事の終結から80年を迎えるこの時期に、この映画が公開されることは、なんと相応しいことでしょう」と語った。
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2024年8月23日 07:00 映画.com
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