観客動員数612万人、興行収入90・8億円を突破(3月17日現在)とアカデミー賞受賞を追い風に、まだまだ記録を伸ばしそうな『君生き』だが、キャスティングに目を向けると、声優ではない俳優や歌手といった顔ぶれが並ぶ。
ジブリ作品といえば、’91年の『おもひでぽろぽろ』以降、俳優などがメインキャストに起用され話題にもなっている。そんなキャストに、
「声優としても素晴らしい」
といった声が上がる一方、
「どうしてこの人を起用した」
など否定的な意見も……。そこで今回、全国の30代~60代の男女1000人にアンケートを実施。これまでのジブリ作品で“がっかり”した、タレント声優は誰かをランキング! この結果を、あなたはどう見る?
(略)
“本業”のイメージが強すぎると──
さて、4位にはまたもや最新作『君生き』で青サギとサギ男を担当した菅田将暉(31)。
「菅田将暉という人に対しての期待が大きすぎた」(愛知県・男性・64歳)、「声優としてというより、話題性で選んだのかなと思ってしまった」(神奈川県・女性・39歳)
劇場アニメ作品で2作目の声優となった『君生き』。コメントには、俳優としての菅田の評価が高く、その部分に引っ張られて声優としての評価が厳しくなっている観も。
“がっかり”トップ3の一角、3位に入ったのは6位にも登場した木村拓哉。『君生き』の勝一として再びランクイン。
「演技に幅がなく、木村拓哉本人の顔が浮かんでしまう」(滋賀県・女性・58歳)、「キムタクは声優より、ドラマや映画がふさわしい。何をやってもキムタクだから」(千葉県・男性・63歳)
息子思いの父親をカッコよく演じていて、木村本人の顔が浮かんでくるとは、もうそれ自体が才能といえるのでは。
2位は『崖の上のポニョ』でポニョと出会った宗介の父親、耕一役の長嶋一茂(58)。
「セリフは少なかったけど、発する声が長嶋一茂そのものだった」(大阪府・女性・58歳)、「本人の性格がジブリ作品に向いていないように思った」(大阪府・女性・42歳)
バラエティー番組で見せる天然な一面が、どうしても視聴者の頭から離れないようで……。そしてファンを“がっかり”させた第1位は、『となりのトトロ』サツキとメイのお父さん役、草壁タツオの糸井重里(75)!
「声が本人そのものだったから、糸井さんが普通に話しているようにしか聞こえなかった」(福岡県・女性・60歳)、「素直に“下手な素人”だと思った」(埼玉県・男性・59歳)、「今では慣れたけど、当初はキャラクターと声の違和感が半端なかった」(北海道・女性・46歳)
なんとも意外(!?)な結果に。実は、声優以外にもジブリ映画のキャッチコピーを何作も糸井は手がけている。『もののけ姫』の「生きろ」、『千と千尋の神隠し』では「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」そして、『となりのトトロ』も、「このへんないきものはまだ日本にいるのです。たぶん。」
声優という仕事では“本業”の域には届かなかったようだ。これまで積極的にプロの声優以外を作品で起用してきたジブリ。次回作にはどんな人が起用されるのか。
『餅は餅屋』という言葉もあるが、ジブリ作品は、こと声の部分では専門外の未熟さも魅力のひとつとしているのかもしれない。
がっかりタレント声優ランキング
【全国30代~60代 男女1000人アンケート】
タレント 作品(役名) 票数(男性/女性)
1 糸井重里 『となりのトトロ』草壁タツオ 177(123/54)
2 長嶋一茂 『崖の上のポニョ』耕一 126(91/35)
3 木村拓哉 『君たちはどう生きるか』勝一 117(65/52)
4 菅田将暉 『君たちはどう生きるか』青サギ・サギ男 65(47/18)
5 野々村真 『平成狸合戦ぽんぽこ』正吉 42(26/16)
6 木村拓哉 『ハウルの動く城』ハウル 38(20/18)
7 桂三枝(現・六代目桂文枝) 『紅の豚』ピッコロのおやじ 37(27/10)
8 庵野秀明 『風立ちぬ』堀越二郎 27(19/8)
9 あいみょん 『君たちはどう生きるか』ヒミ 26(14/12)
10 柴咲コウ 『君たちはどう生きるか』キリコ 19(14/5)
続きを読む
Source: 芸能トピ