性加害疑惑騒動で渦中の松本人志(60)にそう苦言を呈する男。かつて吉本興業の特別顧問を務め、“吉本のフィクサー”とも呼ばれた中田カウス(74)である。’67年に相方の中田ボタン(75)とコンビを組んでデビューし、これまで57年間にわたって吉本で漫才に関わり続け、’14年には上方漫才協会の会長に就任。時には「カラダを張って吉本を守った」という人物が、騒動続きの事務所と松本の問題について、本誌に口を開いた。
「お客を大事にせなあかん、という芸人の意識があったらそういう気分にならへん。松本に師匠がいたら会社の処分以前に破門になってたと思う。芸人なら、相手を気遣うということが大事なんですよ。素人の女の子と揉める。これはもう最低やわ」
あくまでも自身のファンは客であって、手を出すのは言語道断と語るカウス。客席が年配の男女で埋められていた駆け出しの頃は、劇場周辺の若い女性に声をかけ「ネタ見せ」をしてリアクションを探り、若い女性にウケる漫才を追求。その後、ジーパンにTシャツ姿という当時では画期的なスタイルでブレイクしたことで女性ファンから追いかけまわされる日々が到来するが、そこでも考えに変化はなかったと話す。
「その頃はもう追っかけだらけで、家に帰っても女の子が寄ってくる。言い方悪いけど、僕がその気やったら入れ食い状態ですよ。でも、僕は何もしなかった。彼女たちに育ててもらってたからね」
そんなカウスの哲学とは裏腹に、いつしか芸人たちの「ファン食い」は当たり前の出来事となる。カウスはこの風潮にも眉をひそめる。
「こういうことを咎める師匠がいなくなってきた。僕は『それはあかん』と思って、14~15年前にNSCに特別講師として行くようになった。そこで僕は『お客さんを大事にせい。とくに女の子に嫌われる芸人は絶対売れへんからな。100%売れへんからな』って言ってきたんです。大阪の『よしもと漫才劇場』に行ってみてください。若い女性の客ばっかりですよ。
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Source: 芸能トピ