「まもなく80歳になるタモリに地方のオールロケはつらい」「9年間270回近い放送でめぼしいところはほぼ行きつくした」「収録に時間とカネがかかりすぎる」などなどいろいろ言われているが、終了のいちばんの理由は実は「近ごろ面白くなくなった」ということではないのか。
「タモリさんは仕事が休みになると、以前からデジカメを持って東京都内や近郊の街歩き、坂道巡りを楽しんでいました。そのブラブラ散歩に付いて行ったら面白いんじゃないか、というのがこの番組のスタートでした。実際、見慣れた街並みに歴史の痕跡を発見したり、その土地の地学的な成り立ちを考察したりと、タモリさんの好奇心と博識に引っ張られて番組は進み、それが魅力なわけです。ところが、最近は観光案内のようなことも多くなりました。だれもが知ってるところの、だれも気付かなかった歴史・文化や地形の話が面白いのに、タモリさんもあまり関心がないような土地を連れまわされて、無理やりそこの沿革を聞かされるというのが目立ちます」(テレビ番組批評家)
地元PRとしては最強だから、全国の自治体から「ウチでブラついて」という売り込みは引きも切らず、国会議員から「オレのところもよろしく」とささやかれた政治部記者もいるという。
受信料で成り立つ公共放送としては、こうした要望を無視することはできず、なんとか遺跡・遺構や地理にこじつけて歩いたなんてことはないのだろうか。
登別温泉、日光、白川郷などはほとんど民放の旅番組と変わらなかったし、深谷や静岡は大河ドラマの舞台、去年秋に敦賀を放送したのも、この3月に北陸新幹線が延伸となるからだろう。
タモリの知的ブラ歩きのはずが、観光案内や番宣の単なる漫遊記が増えている印象だ。
■本人も気づいている
もうひとつ、番組ファンをイライラさせているのが、地元職員ら案内役の陳腐なクエスチョンである。
専門的な疑問にすらりと答えるタモリの博学は番組の見どころだけれど、近ごろは聞くまでもない、わかりきった質問が多い。海を前にして、「海でとれるものといえば、なんでしょう」と聞く。
特別な産物でもあるのかとタモリが戸惑っていると、「魚ですよね」。これじゃあ、小学1年生のお勉強である。職員は魚介が豊富な土地柄を宣伝しようと必死なのだが、見ているほうは「バカにしてんのか!」と言いたくなる。こういう時のタモリは、「ああ、そうですか」と受けながらも、鼻白んでいるのがわかる。
地方の宣伝や番組プロモーションが増え、つまらない質問にも付き合ったりで、タモリ自身がこの番組を面白がれなくなっているのではないか。
和田アキ子は「(終わり方は)タモちゃんが決めることだから。NHKが決めたことではないと思います」と語っている。タモリも番組の質が落ちてきていることに気づいていて、「そろそろ終わりにしましょうか」と言い出したのかもしれない。さすがだね。
誰も言わないけど…「ブラタモリ」終了の本当の理由は「面白くなくなったから」 質の低下は民放の旅番組みたい
https://news.yahoo.co.jp/articles/5f696e327535c2874060cadc10d2d66f47d3409b
続きを読む
Source: 芸能トピ