「ジャニーズのやることは何でも否定」という思考停止…「空気」に支配されてしまう日本人に必要な「ある力」

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1: なまえないよぉ~ 2023/11/17(金) 10:24:03.85
思想家・東浩紀(52歳)の著書『訂正可能性の哲学』(ゲンロン)、『訂正する力』(朝日新書)がいま注目を集めている。人文書が「冬の時代」と言われる中で、前者は2万部に達し、10月に発売されたばかりの後者はすでに4刷を重ねた。なぜいま訂正の重要性を訴えるハードな思想書が、多くの支持を集めているのか。

「非難すればいい」という思考停止

 世間には『◯◯する力』『◯◯力』という本が溢れていますが、私たちにもっとも求められるのは、「訂正する力」ではないでしょうか。

 日本人の最大の問題は「訂正」が非常に苦手だということです。それを痛感したのが、ジャニー喜多川氏による性加害をめぐる騒動でした。

 彼の行為は犯罪であり、今回のジャニーズ事務所の対応も批判されて当然です。被害者の勇気ある声をきっかけに、ジャニーズ事務所や芸能界、黙認してきたメディアが正されていくのは、大切なことでしょう。

 ただ同時に、今回の騒動では「訂正」が必ずしもうまくいっていないように見えます。「ジャニーズを批判しない人間はおかしい」という同調圧力による一方的な糾弾になっているのは、それはそれで考えものです。

 これまで、芸能界やマスコミは喜多川氏が作り上げたジャニーズ事務所のルールに従属し、性加害に沈黙してきました。しかしひとたび状況がひっくり返ると、ジャニーズのやることは何でも否定するという構図になってしまった。根本的には、「空気」に支配されていることに変わりありません。つまり「黙っていればいい」という思考停止が、「非難すればいい」という思考停止に入れ替わっただけ。その中間にあるはずの、多様な考えを拾い上げることはできていないわけです。

「ブレない」と「リセットする」

 「訂正」というと、相手の間違いを指摘したり、相手を論破したりすることを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし私が考えている訂正とは、他人の意見を無理やり変えさせるものではありません。

 過去の出来事を今とは違った形で「再解釈」し、これまでとは別の意味を見出す。「今までは○○だと思っていたけど、じつは××だったんじゃないか」と読み替えることで、ものごとを建設的に前に進めていく。そういった前向きな方法論こそが、私が主張したい「訂正」なのです。

 今の日本人はどちらかというと、変化を嫌い訂正を許さない国民と言えるでしょう。

 政治家は間違いを犯しても言い訳ばかりで謝罪せず、官僚も誤りを決して認めません。’21年の東京五輪で想像以上に費用が嵩んだときも、目算を見誤ったのは明らかなのに、絶対に訂正しようとしませんでした。

 その一方で、日本人はやたらと「ブレない」とか「リセットする」といった言葉を好みます。これらは一見すると正反対のように見えますが、実は本質的に同じ問題を抱えています。

 一見すると筋が通って見える「ブレない」姿勢は、変わることを拒否すると言い換えることもできます。とくにこの30年ほどは「ブレない」姿勢が過剰に評価され、結局は既得権益を守ることにつながってしまった。それはジャニーズ問題でも明らかでしょう。

「野党」も「保守」も訂正できない

一方、これまでのすべてをリセットする、更地にしてやり直す、という極端な考えももてはやされがちです。ところが、すべてをリセットしてひっくり返したいという欲求も、現実を直視できていない点では「ブレない」ことと根は同じ。異論を吟味したり、対話することを最初から拒絶していて、言ってしまえばどちらも「幼稚」です。

続きはソースで
https://gendai.media/articles/-/118734

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Source: 芸能トピ

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