市川猿之助(47才)の“一家心中”騒動から1か月が経とうとしている。歌舞伎公演の最中に主演役者が引き起こした騒ぎの余波は、いまだ各方面に広がり続けるが、猿之助本人は冒頭の通り、都内にあるメンタル治療を専門とする病院に籠もる日々だ。事態は混迷を極めるが、歌舞伎界にとって、警察当局の足踏みは“都合がいい”のかもしれない。
「騒動直後は、なぜ騒動が起きたのか、その原因に猿之助さんのセクハラ・パワハラ疑惑があったのではないかとする報道も多かったが、次第に、“事件化するのかどうか”“猿之助が逮捕されるか否か”に関心が移りつつあります。
歌舞伎の閉鎖的な世界が引き起こしたセクハラ・パワハラ疑惑は、誰も調査らしい調査もせず、うやむやになりそうな気配で、代役で舞台に上がる役者たちの人気まで上がっている始末です。このまま“歌舞伎界の宿痾”に手が突っ込まれないまま、時が過ぎて忘れ去られるのが、いちばんいいと思っている梨園の人間は少なくない」(歌舞伎関係者)
猿之助への聴取は、騒動当日(5月18日)に病院に搬送された直後から行われている。
「家族会議をし、生きていても意味がないから、家族みんなで死のう、となった」
「自宅にあった睡眠薬をそれぞれのんだ。両親が息をしていないのを確認し、自分も首を吊って死のうとした」
猿之助は、両親にビニール袋を「かぶせた」、あるいはそれぞれが「かぶった」という趣旨の話もしているが、「ビニール袋は薬のパッケージと、自宅近くのゴミ捨て場に捨てた」とも供述したという。
「時間を追うごとに、猿之助さんの言葉が要領を得ないようになっています。家族で死のうと言いつつ、自分だけ死ねなかったこと、両親の死にかかわったことへの罪の意識があるのでしょうか。それにしても、理屈が通らない説明が多い」(前出・捜査関係者)
猿之助は、名門・澤瀉屋のリーダー的存在で、興行などのキャスティングに強い影響力を持つ立場を利用して、弟子筋や舞台俳優、裏方スタッフへのハラスメントに及んでいたと本誌『女性セブン』は報じてきた。
「猿之助さんは生来、“人からどう見られているか”を過剰なまでに気にする内気な性格です。立場の弱い人には強権的な振る舞いをする半面、大物俳優や、ほかの家の御曹司役者などには“かっこいい兄貴”の側面しか見せない小心者でした。いまは良心の呵責に耐えきれなくなっているのではないか」(歌舞伎評論家)
自分が引き起こした事態の大きさを、時間の経過とともに自覚し、その重圧に押しつぶされてしまったのか──。
「ただ、猿之助さんは間違いなく名優です。思ってもないことややってもいないことをもっともらしく話すことは簡単でしょうし、悲しくもないのに涙を流すことも、まともな精神状態なのに前後不覚を装うことも造作ない。捜査員にもそれは見極められず、手の打ちようはありません。いずれにしても、騒動当日の真実を知るのは、“生き残った”猿之助さんだけなので、捜査の進展の障害になっています」(前出・捜査関係者)
※女性セブン2023年6月29日号
2023.06.15 07:00 女性セブン
https://www.news-postseven.com/archives/20230615_1879060.html
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Source: 芸能トピ