「タモリ倶楽部」終了決定で「ブラタモリ」充実が期待できるワケ いいとも終了時に好例が
1982年スタート。ザ・ロイヤル・ティーンズの軽快な「Short Shorts」の楽曲に合わせて女性がお尻を振るオープニングで始まる同番組。「名尻鑑賞」「鉄道」「古地図」「春画」といった独創的でマニアックな企画が受け、人気コーナーの「空耳アワー」は芸能人のファンも多かった。2013年には、「第50回ギャラクシー賞」特別賞を受賞している。
タモリは、2014年3月に、同じく1982年スタートの「笑っていいとも!」(フジテレビ系)が31年半で終了したが、それ以上のご長寿番組が終了となった格好だ。それでもなお、「ブラタモリ」(NHK)、「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)の2本のレギュラーが残る。
「お笑いBIG3」として、「世紀のゴルフマッチ」や「FNS27時間テレビ」などで、昭和、平成のテレビを彩った3人も、タモリ77歳、ビートたけし76歳、明石家さんま67歳と、うち2人は後期高齢者である。
たけしは昨年3月、「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系)を「夜10時からの生放送は体がキツい」として、13年半務めたMCを降板したことも記憶に新しい。当時「あとは適当に映画を撮って」自分のやりたいことに注力したいと表明していた。それでもいまだ「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)、「世界まる見え!テレビ特捜部」(日本テレビ系)、「奇跡体験!アンビリバボー」(フジテレビ系)と3本のレギュラーをキープ。
3人の中で一番若いさんまに至っては、1977年から45年間、いまだにレギュラー番組が途切れることはなく、現在も、「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)、「週刊さんまとマツコ」(TBS系)、「痛快!明石家電視台」(毎日放送)、「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)、「さんまのお笑い向上委員会」(フジテレビ系)とレギュラー5本。“お笑いモンスター”の名をほしいままに、地上波バラエティーの頂点に君臨し続けている。
なんだかんだで、いまだに地上波で活躍し続ける“生きるレジェンド”の3人。メディア文化評論家の碓井広義氏はこう話す。
■「テレビ的面白さ」の創設者
「40年間にわたって、活躍し続けられることはすごいの一言ですが、『いいとも』や『タモリ倶楽部』のスタートが82年、『ひょうきん族』のスタートが81年です。まさに彼らが出てきたのは、80年代のフジテレビの“楽しくなければテレビじゃない”という時代です。テレビ放送が1950年代に開始され60年代、70年代を経て、彼らはそれまでになかった『テレビ的面白さ』の革命的な創設者なんです。ですから、いまだに活躍し続けられるのはいわば“創業者利益”の部分もあると思います」
碓井氏はその「テレビ的面白さ」を作って、育てて、広めた功績は、視聴者に対してだけでなく、作り手にも広く及んだという。
「子どもの頃、彼らにあこがれた世代がテレビマンになって“レジェンドたちと一緒に仕事がしたい”との思いがいまだに続いているんですね。ただ、その人たちも、だんだん現場を離れたり、定年したりしていくと、そうした思いを持つ人が減っていくことは避けられないでしょうね」(碓井氏)
碓井氏は、“プロの趣味人”であるタモリ、小説や映画、そして笑いも作り出す“プロのクリエーター”であるたけし、そして、骨の髄までお笑いの血が流れている“プロ中のプロの芸人”さんまの3人は、余人をもって代えがたいと言う。
時が流れ、令和の時代に入ったが、低迷していると言われる現在のテレビ界。BIG3をしのぐツワモノはまだいない。
3/3(金) 9:06配信
日刊ゲンダイDIGITAL
(左から)タモリ、ビートたけし、明石家さんま(C)日刊ゲンダイ
https://news.yahoo.co.jp/articles/4667ca83dbf5971cbf78a4346355445493aa5152
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Source: 芸能トピ