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スポーツ紙の芸能担当記者が言う。
「8月29日に放送された第101話の平均世帯視聴率(関東地区)は、15.5%でした。これは歴代の朝ドラ視聴率ランキングでいくと、ワースト10に入りかねない危険水域です」
ワースト10入り回避なるか
振り返れば、平均視聴率歴代ワーストだったのは、2009年に放送された倉科カナ(34)主演の「ウェルかめ」で13.5%。ワースト2位は同じく09年上半期の作品で、多部未華子(33)主演の「つばさ」が13.8%。続くワースト3位は、前年の08年作品「瞳」で榮倉奈々(34)がヒロインである。
「ちなみに『ちむどんどん』の平均視聴率は、現状ワースト4位の貫地谷しほり(36)が主演を務めた『ちりとてちん』(07年)の15.9%あたりをウロウロしている様子だが、最終回に向けてどこまで挽回できるか。ワースト11位の夏菜(33)がヒロインだった『純と愛』(12年)が17.1%なので、なんとかワースト10入りを回避したいところです」(同)
女優として大きな痛手にはならない?
メディア研究家で、NHKの記念特番「朝ドラ100作~ファン感謝祭」の構成を担当した経験を持つ小林偉氏に解説を願うと、
「過去に沖縄が絡む朝ドラは2本しかないのですが、沖縄が舞台で夏菜さんがヒロインだった『純と愛』も低視聴率でした。ただ、あまり数字が良くなかったからダメということはなく『ちりとてちん』は視聴率で歴代ワースト4位でも、僕らがNHKの特番でアンケートを取った際、『過去一番記憶に残った作品は?』と聞くと、1位でした。高視聴率という記録が取れないと作品として記憶には残らないかといえば、決してそうではない。黒島さんの作品も、あんまりよくない評判はあると思いますが、女優として大きな痛手になるものではないと思います」
改めてワースト10をみれば、7位「おかえりモネ」(21年)のヒロインは清原果耶(20)で、8位の「ファイト」(05年)は本仮屋ユイカ(35)だ。
「これを見ると、低評価だったヒロインの女優人生には決定的な相関関係はないと思います。多部さん、貫地谷さんは大活躍していますし、数字は悪かったですけど。清原さんとか、今年舞台で主演を務めた本仮屋さんも影響を受けているとは思えません。結局、この低視聴率の作品は06年から09年にかけての『朝ドラ暗黒時代』に多くが集中しています。そこでNHKは10年より放送時間を8時15分から8時スタートに変更して乗り切りました。外的要因に左右されている部分もあり、ヒロイン自身にはそこまで影響がないと思います」(同)
今回の上書きをするためにも~
ワーストに名を連ねるヒロインの多くは、朝ドラ出演を機に失速しているわけではなく、むしろ長いキャリアを築いているケースも多い。
コラムニストの吉田潮氏はこうも言う。
「ワーストに名を連ねる女優さんをみても、多部未華子は結婚、出産を経てなお売れっ子で人気女優。榮倉奈々も今期の日曜劇場『オールドルーキー』(TBS系)に出演。倉科カナ、貫地谷しほりは、深夜枠とはいえ、よくドラマに出ています。各々の身の処し方をみると、ベテランの域にあってもなおカメラの前に立つことを諦めない。決して主役級を狙わなくても、必ず需要がある女優さんだというのは黒島結菜も同じ。女であることの悔しさ、苦しさを出すのが上手です。今回の朝ドラが彼女の“黒歴史”となってしまうかもしれませんが、それを上書きするためにも、いろいろなドラマに出続けてほしい」
最終回の9月30日が、彼女のリスタートとなる。
「週刊新潮」2022年9月8日号 掲載
https://news.yahoo.co.jp/articles/0eef47564469c8d683734f094960c9c3ac573c7f
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Source: 芸能トピ