木村は27日、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組『木村拓哉 Flow』(TOKYO FM)で西田さんに言及。大ヒットしたTBS系ドラマ『華麗なる一族』(2007年)で共演した際、ジャズらしき音楽を流しながら台本を読んでセリフを入れている場面を目にしたと明かした。木村が「いつも音を流しながら本を入れてるんですか?」と尋ねると、西田さんは「ん~、だって気持ちいいじゃん~」と返し、木村は「セリフを体に入れることを、気持ちいいことに変換しちゃうんだ」と衝撃を受けたという。
さらに、木村は「常に笑ってくれてた」「素敵な先輩が現場で接してくれたことを忘れずに、自分もいろんな作品に向き合っていきたい」と語り、最後に「もう虹の橋を渡った向こう側では『気持ちいいじゃん』っていう音楽を聴きながら、大好きなお酒だったりとか、楽しんでいただきたいなって思いますね」と悼んだ。
先輩への敬意あふれる追悼コメントだったが、この「虹の橋を渡った」という表現についてネット上や一部メディアで「虹の橋ってペットが旅立った時に使う言い方では」「人に対して使うのは不適切」「ペットを飼っているんだから、人に使うのは非常識ということくらい知っていてもよさそうなのに」などと批判的な声が湧き起こった。
近年、SNS上などでペットを亡くした時に「虹の橋を渡りました」という表現がよく使われるようになっている。人に対して使われるケースはほとんどなく、それが「不適切」「非常識」との指摘につながっているようだ。
その一方、ファンからは「番組では西田敏行さんの愛犬である八兵衛についても触れられていました。もう何年も前に旅立ってしまった八兵衛と再会し、共に虹の橋を渡ったという、心温まるお話しなんです」「発言の切り取り方が悪い」と擁護する声も。
そもそも「虹の橋を渡る」という表現は、ペットの死後の世界を描いたエドナ・クライン=リーキーの詩「虹の橋」に由来する。この詩では、亡くなったペットたちが食べ物や水が用意された暖かい場所で元気に遊びながら大好きな飼い主を待ち、やがてやって来た飼い主と再会し、一緒に天国へ続く「虹の橋」を渡っていくという内容になっている。
つまりこの詩では、ペットたちは虹のたもとで大好きな飼い主が来るのを待っているのであって、単独では虹の橋を渡らない。そのため木村の表現は、西田さんが愛犬と再会し、一緒に虹の橋を渡ったという意味にとれるのでまったく問題がないように思える。どちらかというと、SNS上で広まっている使い方のほうが「誤用」といえなくもないようだ。
また、木村は芸能界きっての愛犬家として有名で、虹の橋という言葉の使い方を知らないはずがないとの意見もある。一般的にペットに使われる言葉であることを承知で、本来の詩の内容に沿ってあえて使ったという見方があるようだ。
ただ、SNS上で「〇〇ちゃん(ペットの名前)が虹の橋を渡りました」という表現が定着している上に、木村は過去に何度も言い間違えや書き間違えを指摘されたことがあったため、一部のアンチやメディアが「また間違えた!」と食いついたのだろう。
木村の真意は確かめようがないが、少なくとも今回の「虹の橋を渡った」という言葉は愛犬がいた西田さんにふさわしい表現とみることができそうだ。
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Source: 芸能トピ