歌側も音側も…カテゴリーの真ん中に
「Get Wild Continual」を収録したCD2枚組「40+ ~Thanks to CITY HUNTER~」
――TMの特徴の一つは、シンセサイザーで作り上げる先進的なサウンドと、宇都宮さんの歌う、一般大衆にもなじみやすいメロディーの同居だと思います。先進性と大衆性のバランスをどう意識していましたか。
小室哲哉 そこが折り合いのつくポジションだったんです。歌謡曲と、ロックやダンスミュージックといったカテゴリーの真ん中に「Jポップ」という言葉が、ひとくくりにするためにできたのだと思います。Jポップとして存在するためには、両方の面を持っていないといけなかった。歌側だけだと「新しいよね」と言われず、音側だけだとカテゴリーから外れちゃう。うまくミックスしないと、Jポップにはなりづらかったと思います。
少し遡りますが、おそらくBOOWYが、一般の家庭に入っていく意味での両面を出せていたんです。ギターがロックで、歌のメロディーは、もしかしたら歌謡曲にも近い感じがする。ちょっとうらやましいな、と思っていました。
僕らの場合、鍵盤楽器なので、仮にピアノと歌だと、フォークになってしまうかもしれなかったし、先進性がある、みたいにはならない。かといってあまりシンセサイザーを前面に持ってきてしまうと、今度はイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)が80年代初期にやっていたようなものになってしまう。
80年代の日本の音楽は、本当に混沌としていたと思いますね。混沌としていたところに、(アニメや映画の主題歌など)タイアップが助けてくれました。認知が広がるのを助けてくれ、90年代に向かって広がっていったと思います。その後は、カラオケとレンタルCD、あとCDラジカセの普及など、どんどん助けてくれるサポーターが増え、Jポップが盤石の体制になっていきました。80年代はそこまで行っていなかったので、大変でした。
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TM NETWORKが作り上げた「Jポップ」…小室哲哉「売れていくっていうのはこういう感じなのか」
5/4(土) 10:00配信
読売新聞オンライン
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6499998
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Source: 芸能トピ